今週の気になる記事(試験版)
シャープ買収、台湾の鴻海と産業革新機構の買収戦
5日に行われた出資交渉のリポート
台湾大手のEMS企業である鴻海精密工業(フォックスコン)によるシャープへの出資交渉に関して、2月5日鴻海はシャープとの出資交渉に参加した。
鴻海が提示した金額はシャープが抱える債務の金額と同様の7000億円規模の支援を提案。銀行が持つ優先株を買い取る案を出した。さらにシャープ買収のための資金をメガバンクから新規に借り入れるとした。このことで銀行側のメリットとしてはシャープへ融資した債権のリスクを鴻海が肩代わりしさらに新規の融資先を獲得できる魅力的な提案だ。
しかし、シャープ再建をめぐって経済産業省の管轄である産業革新機構(以下機構)も3000億円規模の支援を提案。機構が筆頭株主であるジャパンディスプレイに分社化したシャープの液晶事業の統合を図る案も提示しており、銀行側には一部債権の放棄を要求している。
両者のシャープへのアプローチとしては
鴻海はシャープの分解や現経営陣の退陣を求めないことや、銀行からの融資とシャープの借入金の肩代わりで損はさせないことを強くアピール。自社の強みでもあるEMS事業での顧客基盤や受注規模の売りに再建を目指す考えだ。
一方で機構は、成長投資に対して資金を投入し液晶事業分社化した後は家電事業を中心とした原点回帰を目標としている。機構のネットワークを使い事業部門ごとにパートナーとなる企業を見つけ再編していくことをアピールしている。
一言メモ
鴻海はiPhoneの部品製造などで大きく成長している会社であることと、現経営者の郭さんの経営手腕はすごくと思う。もちろん今回の買収を受け入れるということは日本を代表するものづくり企業に外資を投入するという意味ではリスクがあるんじゃないかと思っている人もいるんじゃないかな。反面、日本の大企業病的な部分が見え隠れする事件が多発している分今後の再建の道のりは結構険しいかも。ちなみに東芝は流動資産が多くだいたい負債と同額で株主資本の縮小に伴って債務超過になるんじゃないかという懸念が出ている。大きい企業も結構ギリギリみたい、格付けもスタンダード&プアーズはBB+からB+に引き下げたそうです。
田嶌ななみ 迫る鴻海、待つ機構シャープ買収の神経戦 週刊東洋経済 2016/2/20 pp18-20
この記事の参考は以下のように書けるように気をつけています。
雑誌記事を参考にした場合 ■書く項目 著者名.記事タイトル:副タイトル.雑誌名.出版年、巻数(号数)、はじめのぺージ-終わりのページ. 例: 大江健三郎.知識人となるために.すばる.2007、29(8)、p.24-42.
新聞記事を参考にした場合 ■書く項目 著者名.記事タイトル.新聞紙名.出版年月日、朝夕刊、版、該当ぺージ. 例: 遺産申告漏れ1年間で4076億円.朝日新聞.2007-12-18、朝刊、 p.33.(著者名がなければタイトルから書く)
Webページを参考にした場合 ■書く項目 著者名.“Webページのタイトル”.Webサイトの名称.更新日付.入手先、(参照年月日). 例: 東芝.“会社概要:歴史と沿革”.東芝ホームページ.2008.http://www.toshiba.co.jp/about/histo_j.htm、(参照2008-03-21).