以前からTEDトークなどで有名だった人の本がようやく日本でも翻訳されて書店に並んでいたので速攻で購入しました。
特に実際に公開されているデータを中心に解説していていて自分立ちがどのような資料を見ればよいかという部分がはっきりしているのでいいですね。
まだ読み始めたばかりですべてが分かっているわけではありませんが、去年から今年の中では社会を理解する上で良い書籍だなと思いました。
社会は変わっている、より良い方向に
特に印象的だったのは、社会はより良い方向に向かっていることを具体的な統計を使い説明してる点でした。
社会学的な本は基本的にどのような部分が悪いのかというネガティブな部分に対してフォーカスしていますが、この本ではむしろいいことのほうが多くなっているということを強調しています。
日本でいえば、昭和的な考え方はかなり改善される方向に行っていますよね。
働き方改革で長時間労働や、パワハラ、女性の社会進出など以前の常識ではとんでもない!と言われていたようなことがだんだんと普通になってきています。
ジェンダーなんかもだいぶ変わってきました。
自分の親世代は急激に常識がアップデートするわけではありませんが、男子がお化粧していてもスカートを履いてもあまり咎められないというのは良い時代になったなーと思います。
自分が中学生のときなんかは迫害ものでしたけど今ではハロウィンでメイクをして女子の格好でうろついてもそんなに何も言われないですし。(もちろんある程度のクオリティは必要だと思うけど)
海外では、いわゆる貧困と呼ばれる人類の課題はどんどんと解決の方向に向かっています。
所得も増えて、人が暮らして行くときにあったらいいなと思うものが自分たちの努力で誰でも得ることができる時代なってきているというのも大きいと思います。
ただ生きることだけに必死な時代から抜け出しているというのは衝撃的でした。
ネガティブなことをみて満足するのはやめよう
世の中のニュースを見ればネガティブなことが多いですがさっきのようにいいこともたくさんあります。
なんでネガティブなことが特にインターネットの世界にはびこっているのかなと思った結果、自分たちが今まで常識だと思っていたことを思いっきり否定されたくない
あとは人の不幸なことは自分をその瞬間だけ満たしてくれるような気分になったりするから売れるのかなとと思います。
フェイクニュースなんかはそういった潜在的ニーズをうまく調べて設けているいい例だと思います。
まあそれ以外にもいろいろとあるんだとは思いますが
ただ、そうやって都合のいいことだけを吸収していくとこは実際のデータと人が認知している常識と大きく異なるように危険でもあるなと感じます。
ある意味今度はこれが人が克服していかなければならない課題なのかもしれません。
事実を少しづつ理解していくことは大事
現実と自分の認知に大きなズレが有ると人って認めたくないと思ってしまうものなので、一気にわかるというのは難しいかもしれませんが
世の中は確実に変わってきているし古典的な学校教育の常識も今は常識ではないことがたくさんある言う部分だけでも理解は必要なのかなと思います。
だから、「今アフリカの貧しい人は苦しんでいるんだぞ!」なんて上から目線で不安を煽るのはやめましょう。
そしてファクトフルネスを読んで現実のデータとしてはどうなのか、自分たちが必要があることはなにかということにフォーカスしていく時代なんだと思います。
僕らは楽しく暮らしていいんだし、人のためにもっと役に立っていいんだと思う本でした。